2010年4月21日水曜日

英国建築の壮麗さを飽くことなく見る




10月24日 
土曜日なので各所への訪問は見合わせ、朝からカメラを持って散歩に出た。

まず、トラガルファー広場に出る。
中央には高さ120尺あまりの円柱、搭上にはネルソン将軍がそびえ立っている。
塔下の四隅にはライオンが配置され、辺りにはよく馴れた鳩がたくさん集まっている。
豆売りの婆さんから買って袋を手にすると、鳩がよく知っていて
頭から肩、手先までたかられて面食らった。おかげで土だらけになってしまった。

正面の建物はナショナル・アートギャラリーで、
前面に2つの噴水がさかんに水を吹き上げている。
ここから南が官庁街、ホワイトホール南側の海軍省、陸軍省、大蔵省、外務省、
印度省の官公署があつまっている。南端は例の高い塔の立った国会議事堂、壮麗なものである。
これと道路を隔てて後ろ向きに建っている大寺院が、ウエストミンスターアーベイである。
ホワイトホールの近衛兵の詰所では、赤服・白毛・金モールの乗馬服が美しい。
ちょいと失敬してその前に立ち、カメラに納めた。ニコニコしている。
この一帯の建物はみな有名なもので、写真や書物の上で度々お目にかかったものばかりで
初めて見るような気がしない。皆お馴染みである。なんだか笑いかけられているような気がする。



テムズ河畔の国会議事堂は実に建築美の粋として有名なもので、英国人の誇りである。
貴族院の側から中へ入る。壁画や石像の並んだ広間、貴族院の議場の金光の美しさ、
歴史書や大政治家の彫像がある廊下を通って衆議院に出る。
貴族院の仏堂のような金光にくらべて、ここはオーク生地のままの仕上げで地味なものである。
最後に右の大広間の教会を通って外へ出た。内部は割合と狭苦しい。
ちょっと寺院的な感じもする。ゴシック様式だからだろう。
内部は写真を撮らせないので外部を2、3枚撮り、前のウエストミンスターアーベイに行く。
これは約千年前の建築で、英国歴代皇帝の即位式を挙げられる寺院である。
今年5月には新帝の即位式もここで挙行されるわけだ。
内部は寺院として実に壮麗なものである。
ホールの敷石にはいくつもの名前が掘られており、これは英国偉人の墓である。
左右に英傑文豪の彫像が並び、帝王の墓は別室にある。

ここを出てテムズ河に沿った小公園を通り、
樹間に見える議事堂の勇姿をカメラに入れつつ、ランバースブリッジ対岸に出た。
ここから見た議事堂のなんと麗しいこと、素晴らしい存在である。
先輩の偉大なる努力の跡を、ベンチに寄りかかり飽きずに眺めた。

帰途、アートギャラリーに立ち寄る。近代美術、特に絵画を集めた美術館である。
ターナーの絵をはじめブラック、ゴッホの白い葵、ゴーギャンのタヒチ、
セザンヌその他、見覚えのある絵がたくさんある。
簡単な昼飯をここでとり午後6時まで観た。

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