2010年4月19日月曜日

英国へ、ドーバー海峡を行く

雨のドーバー海峡はものすごく揺れる。
税関に調べられている間は気づかなかったが、
それが済みやれやれと思ったら少々船酔いを感じてくる。
しかし1時間くらいで上陸するのだ、何のことはない。

午後5時、ドーバーに入港する。
防波堤は3階建ての建物ほどの高さで、大砲が露出している。
左側の山上には城壁のごとく薄暮にそびえている。
桟橋にはすでに列車が横付けになっており、すぐにこれに乗り込む。
無論ここでも英国税関の調べがある。
私のエキザクターをどこで買ったかとか、いくらだとか言いながらひねくり回していたが、
「日本で買った、身分はアーキテクトだ」と言ったら笑っていた。

英国の列車はまことに旧式で、側面から乗り、車両は小さく天井も低い。
しかしクッションはゆったりとして立派である。
今日は注意して喫煙のできる車両に乗る。
英国人たちはちょうどお茶の時間と見えて座席にテーブルを作らせ、
サンドウィッチを食べコーヒーを飲んでいる。
発車の合図は日本の昔のものと同じである。
前部でランプを振り、後部で笛を吹き、機関車が汽笛を鳴らして発車する。

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