2010年4月12日月曜日

エジプト、カイロ到着



10月2日 
午前4時。まだ暗いスエズ港に上陸。
自動車に分乗して約3時間の午前7時半、エジプト・カイロに到着する。

途中、砂漠を横断した。砂漠の景色はただただ大きい。
四顧ただ茫漠とし、1本の木もなく、
地に這う草は烈日に萎みながらも小さな花をつけていた。

途中、砂丘上に城の廃墟を見た。
朝の烈日に影を長々と地上に印し、原始的である。
所々にラクダの群れが、砂漠特有の濃霧の間に見え隠れする。
突破に3時間を要するこの砂漠横断に、
最近新設されたばかりのカイロまでのアスファルト道路を約80里の速力で快速する。
遠く地平線上にたなびく濃霧は海と見まがうばかりだ。

やがてカイロの市街を遠望する砂丘に出る。
おお、砂漠の中の街よ!
5、6階建てに丸いドーム、砂色の建物、カイロ新市街である。
街に近づくにつれ、サラセニックの家々の振り返るばかりのディテールのよさ、色彩の見事さ。
建物の周囲には、赤い花をつけた熱帯の樹木や、紫色の花が咲く生け垣。

砂漠は急に緑地帯となる。ナイル河の沿岸だからだ。
「ちょっと自動車を停めて」と言いたくなるような家屋が並ぶ。
黄色に全線コバルトに赤、その色彩の原始的で調和のよいこと、
色あいは人々の心をそそるようにせつない。


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