2010年4月12日月曜日

ギザのピラミッド


ソセストリス王1世の建立した高さ約70尺のオベリスクを畑の中に見て、
西南約2里のギザのピラミッドへと行く。
途中、ナイル河の長橋を渡る。
河畔には楊柳が生い茂り、ナイルの濁流は緩々と流れる。

リビアの砂漠の一角に自動車を停め、ラクダに替えた。
美しいアラビア模様の鞍を置き、白衣のアラビア人の御するこのラクダの背から、
ゆるゆると急坂を昇ってピラミッドを仰ぎ見た。まさに詩であり●であろう。
午前中の烈日は熱風を送りつけ、砂漠の砂塵は漠々と、
太陽は金字塔に直射して烈々たる陽炎が物凄い。

やがてピラミッドの真下に達する。
ピラミッドは全部で67あり、今見ているギザの金字塔はその最大のもので、
今から約5660年前、ケ・ナツアスにより建立され、
高さ480尺、底部の1辺770尺、面積が5町2反。
完成には10万の工人が毎年3ヶ月で20年を要した。
そして約46立方尺の石灰石230万個を要し、
これをナイル河の上流700里のところから運んだそうである。
これは帝王の墳墓で、仕上げの花崗岩はこのあと回教徒の寺院建築に剥奪され、
今は見る影もなく累々たる石垣の山である。


ピラミッドの中へと入る。
暗い急勾配のトンネルを這うようにして潜り、頂上の棺を安置してある部屋を見た。
往復約30分。相当の深さである。なるほど大きさが分かるような気がする。
婦人などはへとへとでしばらく動けないようだった。

次いでスフィンクスを見る。
高さ70尺、長さ70尺、相当な大きさではあるが、偉大なるピラミッドの真下で、
低地にあるため案外と小さいようだが近寄るとかなり大きなものである。
微笑みを含んでナイルの平野を謎のごとく眺めている。
ラクダの背上でピラミッドを背景に記念撮影をする。

1 件のコメント:

  1. むかし雨宮家にピラミッドとスフィンクスの絵の壁飾りがあったのをふと思い出しました。たしかピアノの上にあった気がします。まだありますかね。(あと関係ないけど水飲み鳥のおもちゃとか、なんか覚えています)

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