2010年4月16日金曜日

マルセイユ2日目

10月9日 
7時に目覚める。昨夜は欧州大陸の第一夜をよく眠った。
9時にはY氏が迎えに来るので早速起床。用意して下の食堂で簡単な朝飯を済ます。
このあたりの人々も朝は皆、パンとコーヒーくらいである。
少し時間があるので市内を散歩する。
文具店でサインブックを求めたが、小さいので3円くらいする。
写真のフィルムもアグファのベストで約50銭。
高い絵ハガキも買ったが、大体1枚10銭である。宿料と比べると高いように思う。
ショーウインドゥに飾られた婦人服も相当高い。
ちょっとしたハンドバッグが20円くらいだ。
しかし男の洋服類は安く、25円くらいでなかなか洒落たのがある。
ネクタイは安い。多分人絹だろうが30銭くらいのものがたくさんある。
Y氏が都合で9時に来られないという。



正午から雨が降り、仙台高工出のM氏が同宿する。氏はパリ満鉄事務所のM氏の令弟だ。
欧州からの帰途で、当地から諏訪丸で帰省されるという。
昼食を共にして様々な欧州旅行談を聞く。
私たちは本日までの船中生活と寄港地の風物について話した。



午後2時からY氏に案内していただきタクシーでマルセイユ市内見物に出かける。
●城港に架けられた渡船橋を自動車のまま渡り、
海岸にある欧州大戦記念碑を見て、眺めの良い海岸のドライブウェイを快走する。

雨は止み、遠く海上にモンテクリスト(別名・巌窟王)で有名なデーブの城砦を望む。
緑樹の間にかさなる色とりどりの別荘、丘の上のノートルダム寺院の高塔の金色。
登山エレベーターで寺院に参拝、寺院はロマネスク調の砂岩石造だ。
ここからの市内の眺めは実に良い。
さらに競馬場や植物園を見た。樹木や草花は日本と似ている。
ちょうど柿の時季で、すずなりになっているのも懐かしい。
道路の両側はプラタナスの並木がトンネルのようで、若芽頃は特別に美観とのこと。
両側の屋敷街は新京の住宅街もこのようであったならと羨ましくなる。

博物館前に到着。見上げる階段式噴水は美しく、さすがに古都の落ち着きが見られた。
帰途、郵便局へ立ち寄って切手を求め、コレクションブックにスタンプを乞うと
丁寧にしてくれた。1度部屋に帰った。
喉が乾いて街のカフェでお茶を飲む。
ライターの石が無くなったので大通りの店で買う。
片言でも結構間に合うようだ。心配することはない。

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