2010年4月7日水曜日

インド事情(2)




インド人の大部分が男はドポテー、女はサリーをまとう。
衣服は世界中で国によって異なるものだが、
インド人の衣服くらい簡単な物はない。

早い話が1枚の布をぐるぐると体に巻き付けるだけで、どんな場所へもそれで出る。
しかしインド教徒の上流階級では、チッターと称する肩掛けを用い、
最近はドポテーの上に洋服の上着やメリヤスのシャツを着る者が増え、
頭には例の紅白の布を巻き付けている。

ほかに赤いトルコ帽や、金糸、色とりどりの縫いとりのあるものを用いている。
それはターバンといい、回教徒の金持ちであるそうだ。

婦人のサリーのうちでいちばん美しいのはパーシー婦人だろう。優雅なものである。
貴婦人のは金刺繍、銀刺繍糸、女は金銀の環を付け、
はなはだしいのはダイヤや真珠を飾ったのもある。
夜会などでこんなのを見ると、南国千夜一夜物語を思い出す。

靴も最近の上流階級では立派なものを用いているが、多くはキャンバス製である。
中には木靴を履いている者もいる。
日本の庭下駄や便所のそれ様に草紐が1本付いているだけだ。
しかしなんといっても多くが裸足で歩いている。
焼けきった道路をよくも歩けるものだと思う。

インド情景

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