2010年4月13日火曜日

オールド・カイロ




さらに、旧カイロを見た。
現カイロは中世紀以降の都市で、旧カイロは南端の1区にある。
その廃墟を、砂漠の中に見た。

サラセン帝国時代、7世紀の中頃、
回教王オーマーがはじめにその将軍アルルの創造したもので、
数年前から発掘を始め研究が続けられている。
その洞窟はキリストがヘルドの難を避けた時、
聖母とともに1ヶ月くらい住まわれたところであると伝えられている。

その近くにエシシャミンという●太教の古寺がある。
ここはモーゼが祈祷した場所ということだ。
寺は古く、荒れるにまかせた灰色の壁に、青色の扉が烈日の直射を受け、
古い絵を見るようであった。内部には金色の燦然とした墓がいくつもある。

烈日熱風の街、天に摩する回教寺院の尖塔の男性的存在、
総じて極彩色の牛車にヤシマツクを着けた黒衣のエジプト美人、
誰か、アントニオ、クレオパトラを思わせる。

ああ、千古不滅の歴史と伝統に彩られた神秘の街、
アラビアンナイトの夢、謎に満ちたカイロよ。

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