2010年5月10日月曜日

ストックホルム着

駅に戻り、ストックホルム行きの列車に乗り込む。
定刻になると何の合図もなしに発車する。2等車は綺麗。ここでも喫煙車は別だ。
沿道は概ね平地で砂糖大根の畑が続き、丘山は森だ。
大小無数の沼沢や湖水が続く。
秋の終りで紅い葉陰は裸木の下に毛布を敷いたようだ。
苔むす岩、茅葺き・白壁の農家、白いカーテンの窓辺、
白樺の葉、杉の大樹、紅葉の古木、実に美しい。

停車場ですれ違う列車の窓からは、子供たちが珍しそうにこちらを覗き見る。
食堂車の窓越しにビールのコップを挙げると、皆笑いながら手を挙げる。
同車の人も皆ニコニコと、車掌もすこぶる可憐だ。
列車には席ごとに飲料水が置いてあり、女中が何度も取り替え、飲めと勧める。
列車の温度もよく調節してある。

夜10時半、予定に10分ほど遅れてストックホルム着。
暗くてよく見えないが、線路際まで水が迫る。水の都に来たのである。
5色のネオンが水に映り綺麗なものだ。
橋の連続が見える。乗客たちが向こう側へ共に付いて出た。
かねて聞いていたホテル・コンチネンタルに投宿する。駅前で少々やかましいが、
案内された部屋は見晴らしのよいこざっぱりとしたバス付きの部屋だった。
フロントで地図をもらい、明日の観光を頼む。
しかし今時分は時候が悪くやめているそうなので、タクシー観光にした。

ああ、多年憧憬のストックホルムに着いたのだ。
まだ見ぬ街、明日を楽しみにして入浴後眠りについた。

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