2010年5月12日水曜日

ゼーテルマルムの立体交差点

ストックホルム市庁舎の美的建築に酔いしれたのち、
通行人に尋ねながら「レストラン・カタリーナ」へ行く。
崖際には10階ばかりのモダン建物が海に向って建ち、
ブリッヂを架けた端にエレベータがある。
これを上下して橋の上のレストランで飯を食うのだ。
内部は鉄骨と窓の格子など、まるで飛行船に乗っているようで市街を見晴らせる。
しかもこの下は世界でも有名な4〜5階造の道路で、
橋になり地下道になり、汽車も通れば自動車も電車も人も、
数段の湾曲した道を右往左往し、一度も交差することがないようにできている。
これがストックホルム自慢の上下式交差点で、
上から見ていると右からも左からも自動車や電車がぐるぐると回って
ドンドンさばけていく様は不思議な感じがする。
一級の土木工事は必ず見る必要がある。

3時半、辺りはすでに暗く電灯がつく。
ここから見る電飾の市街は、水面に反映して実に美しい。
ホテルの近くに戻り、最も繁華なキング・ストリートを散歩する。
最近できたモダンなコンサートホールの前へ出る。
長々とした柱、横にあるひょろ長い人像の群の噴水を見ながら
無遠慮に内部に入り、金ピカの案内人に内部を見せてもらう。
今日は小ホールで学校の催しがあるといい、たくさんの女学生がプログラムを買っている。
無遠慮な闖入者を珍しそうに眺める。そこを出て付近の活動写真に入る。
単純な紅色の布地で張りつめてある。
アメリカものを2時間ばかり観て出ると、次の客がペーブメントにいっぱいであった。

ホテルに帰り日記やハガキを書いていると、1時近くなっている。
今日は午後2時頃に飯を食ったのみなので少々腹が減っているけれど、
今頃仕方がないので我慢して寝る。

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