2010年5月11日火曜日

素晴らしき、ストックホルムの美的建築




11月14日 
私たちの行く先は不思議なほど晴天に恵まれる。実に幸せである。
地図を片手に徒歩で公使館を訪問した。


ここには最近まで新京総領事館におられたS書記生が来ておられる。
氏は私のパスポートを作製された方で、お互いこんな所で会うとは思わなかった。
氏は1週間前に着任されたばかりである。
早速ここの宮内庁に電話を入れると見学を許され、すぐに来いという。
タクシーを走らせ、約200年前の宮城を詳しく見ることができた。
現在皇帝が住んでおられる所以外は全て見た。
案内の女官とお互いにブロークンな英語で、わからなくなるとお互いに笑う。




宮内省の建築技師にも面会し、議場や礼拝堂を見せてもらい、貴重な図面なども見た。
2時頃に済み、見当をつけてふらふらと、湖畔に建つ有名な市庁舎に行く。
全体が濃い褐色で、粗面のフェースブロックを無造作に積み、
彫刻なども荒削りなもので、無頓着な中にも全体がよく調和した
ラフで実に芸術的なやり方である。
回廊の壁面なども凹凸のでたらめな積み方の上に、モルタルの木●仕上げである。
そこに表現的なレリーフが施され、屋根は大部分が銅板葺きで緑色に錆び、
要所に金色をあしらってある。その屋根に突然赤レンガ葺きで接続している。
実に繊細なモルディングにスリツな窓、レンガ装飾のおどけた渋み、
棟の位置とその大胆なアウトライン、
回廊の天井は古材の木地のままの格天井に単純な絵、
ラフな壁との調和のよいこと、実に渋いものである。

内部がまたよく洗練され、思いきったことがやってある。
金色の大ホールは全面金色のモザイクである。
その派手な渋み、装飾品と調度品とがよく合わせてある。
有能な建築家に何ら干渉せず一任したものだろう。
またその建築家が大胆にその個性を発揮し、しかも成功している。
実に偉大な存在である。羨ましい。明日もう一度見よう。
市庁舎のimage

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