2010年5月22日土曜日

再度、ベルリンへ

11月19日 
昨晩、雨の空を抜けてベルリンへ再び上陸。
ホテルへ戻るとマダムや老婆に出迎えられ、懐かしの我が家へ帰ったかのよう。
明けて翌朝、午前中はホテルで休養し、2時頃から満州国事務所を訪問する。

政府関係から訪問への返事が来ないので、大使館にM大使を訪問したが不在。
名簿に登録してI氏からの名刺などを置いて帰る。

帰途、建築関連の書店へ立ち寄り、インド建築、シャム建築の書籍を見つけて買う。
両方ともすでに絶版のもので巡り会えてよかった。両方で100マルクほどだった。
近くのレストランで夕食を済ませ、スカラ座でレビューを見る。
パリよりもよく、ロンドンよりも落ちるが綺麗なものだ。
レビューも最近は少々軽業に近くなってきているようだ。
何ごとにつけても刺激の多いものでなければ客を呼ぶことができないのであろう。
大きな劇場だが満員の盛況である。
9時半にハネて外へ出ると次回の客でいっぱい。昼間の復興気分とは別らしい。

ホテルに帰るのもまだ早いと、ヴィクトリア・ルイゼに立ち寄った。
例のごとくカクテルに酔い、気がついたら丁君はいない。
辺りも静かだ。ぶらぶら歩いて帰るつもりで外へ出たが、
いくら歩いても見覚えのある所へ出ない。兜を脱いでタクシーに乗る。
なんでも反対方向に来てしまったらしい。宿で時計を見たら3時だった。
ベルリンの街路計画は放射線と環状線が根幹となり、
ところどころに広場があり、部分的に中心をなしている。
幹線道路は目的地へ最短距離で行くことができるが、
馴れない者はとんでもない方角間違いをすることが多いという。

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