2010年6月28日月曜日

プラハへ

ドイツの駅はどこでも同じである。
大きな鉄骨の屋上で行き止まり。この鉄骨の屋上の中は待ち合い室はもとより、
各種売店があり街路のようだ。外に出てタクシーで市内見物をする。
今日は日曜日で午前中は特に寂しい。店は皆閉めている。
目抜き通りを通って郊外近くまで行き、引き返す。
川沿いに寺院、劇場などを見て立派な橋を渡り
対岸に出て駅に帰った。約2時間を要した。

12時40分、ドレスデンを発ちチェコのプラハに向う。
午後1時頃、食堂車で飯を食っていたら、
ベルリンで同宿だった美術学校のY氏、農務省のN氏に出会い食事を共にする。

列車はライン河の支流に沿って走り、山峡の景色は絶景である。
緑樹濃い森、奇岩に架かる石橋、山頂の一角に突出する家、
川沿いのドライブウェー、それらの間によく洗練された小住宅が続く。
ここは必ず昼間通らねばなるまい。

午後3時頃、国境の駅に到着。税関吏や政府の役人が大勢来て、
パスポートから所持金一切、クレジットの残高まで細かく書かされる。
もちろんマルクは1人10マルクしか持ち出せない。
それ以上隠して持ち出すと死刑だそうだ、恐ろしいことだ。
一役人が調べの後でニコニコと話しかけ、日本の切手を持っていないかと言う。
2枚ばかりあったのでやったら非常に喜んでいた。
欧州は今、どこでも切手のコレクションが大流行だ。
駅に両替屋があるので試みに独貨10マルクを交換したら77クローネ50になった。
1クローネは日本円で約13円だ。
列車は沿道の絶景を窓外に眺めながら進む。
チェコの畑はよく耕され、青々とした麦が生えている。
家屋はドイツの農家より遥かに程度が低く、道路も泥濘で、
日本の田舎道の方が遥かにいい。

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