2010年6月20日日曜日

港湾都市、ハンブルグの様相




次いでビスマルクの石造りの巨像を見て埠頭に出る。
広い港内は海のようで、これがエルベ河数千里の上流にある人工の港とは思えない。
岸壁では1時間おきに出発する大きな遊覧船が客を呼んでいた。
対岸には倉庫や、林のような重機類が見通しのつかないほど並んでいる。
沢山の船舶は荷役中のものもあり、岸壁と離れて2列に係留している。
1万トン以上の船が多数停泊している。
私たちの乗った郵船の照国丸や靖国丸もここまで来るのである。
日章旗を高く翻す日本の貨物船も2、3隻いた。

この港はエルベ河の中流で、
アルトナというハンブルグの隣接地から約5里の間に築かれた人口の港で、
5万トン大の船を横付けでき、
150隻の大汽船と50隻の小船が自由に発着できるということである。

それからエルベ河の河底を通じる地下道を通過してみた。
地下道の出入り口には普通の通路と同じく大エレベーターがあり、
中は歩道・車道に別れ、自動車は車道を走り、人は両側の歩道を歩く。
工場地帯から帰る人と自動車で身動きも出来ないほどの混雑だった。
この地下道は深さ70尺長さ1500尺で、
エルベ河は大船を浮かべ、この河底は間断なく自動車を走らせる。
当時は相当苦心な工事であったが、
このスピード時代ではエレベーターで上下することはすでに時代遅れだろう。
ロンドンのタワーブリッヂ同様、過去の存在だ。

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