2011年4月24日日曜日

クイーンメリー号に乗船、北米を目指す

2月17日 
正午、サンラザール駅を発ちセルブルグに向う。
駅頭には東日のK氏およびN君らが見送りに来られた。
この列車はホワイトキューナード会社の
クイーンメリー号乗船客のために用意された特別列車である。
各等2両に荷物車を付けた1列車だ。各等満員。
私たちのボックスは白髪の上品な老夫婦に、米・仏各1名の商人、そして私たち。
約5時間を要し、午後5時半セルブルグに到着した。
途中の車窓は今までになく好い景色だった。


埠頭で荷物の検査やパスポートの調べがあり、ここで荷物一切を預けて船中で受け取る。
大連埠頭の待合室をちょっと大きくしたぐらいで、かなり大きな埠頭ではあるものの、
クイーンメリー号は横付けできず沖待ちなので4隻のランチで本船に向う。
大きなランチなのであるフランス婦人など、これがクイーンメリー号かと聞いて大笑いだった。


やがて中天にかかる寒月を仰ぎながら、電光の燦々たる市街をあとに、波を蹴り、沖に出る。
クイーンメリー号は浮城のごとく、大ビルディングに自動車を付けた程度に感じる。
9層楼の側窓に電飾が輝き、それが水面に反影してなんとも美しい。


船室も決まり荷物を受け取ったが、3個のうち
肝心の手回り品を入れた手提げがどうしても見つからない。
ボーイに連れられて広い船中の長い廊下を昇ったり降りたりして探し歩いたが
遂に見つからなかった。明朝にしてくれという。仕方がないので食堂で夕食をとる。
約300人収容の大きなものである。
本船の1等は私たちには少々窮屈だというのでツーリストクラスに決めたのだが、
船底8層の全部がそれで、大きく美しいロッジやスモーキング、ライブラリー、
果てはプロムナードデッキなどがあり、相当に立派なものである。
しかも新様式に仕上げられている。日本人は全部で7人。
ドイツ留学中だった台北医大のT博士、新潟大のA博士、ロシア留学中だった
東京外語大のS夫妻に日本電気のH技師と私たちである。
食後は欧州の話がはずんだ。

1 件のコメント:

  1. クイーンメリー号は今アメリカ西海岸のロングビーチに実物があります。15年以上前に私の父方のおじの住むサンディエゴに家族で行った時、たまたま博物館となっているクイーンメリー号を発見して、母はとても感動していました。今はなんとホテルになっているようですね。

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