正月10日 日曜日。
少々寒く、11時頃から付近にあるナショナルミュージアムを観た。
階上階下にたくさんの彫刻がある。
この建物は昔、カラカラ浴場と同じく浴場だったそうで、
大きな残骸がそのまま保存され、その下に各種のものが陳列されている。
前庭の噴水のある広場では植え込みを背に、大勢の人が日向ぼっこをしている。
昼からは地図を片手にむやみに歩き回った。
例の骸骨寺(サンタ・マリア・インマコラータ・コンチェツィオーネ教会)
も見たが実にくだらないものだ。
アリベルト通りをポポルの広場まで出た。
ローマの入口と称する門を見た。古代ルネッサンスの凱旋門風なもので、
ゴシック風に大きくカーブしたような変なものだった。
そこから日当たりのいい川岸をぶらぶらして公園に出た。
今日は日曜日なので大変な人出である。
鬱蒼とした樹間を多くの人々が右往左往する様は壮観であった。
そこからエマニエル記念碑まで歩いた。
たくさんの階段を頂上の回廊まで登る。陽はようやく沈もうとしていて、
深紅の斜陽が連立する大きなコリンシャンオーダーに反影し、
起伏高低のある真っ白い市街は美しく、
付近の市役所や古い寺院、ツォーローマを真下に見た。
陽は没し夜の帳が下ろされた。急いで階段を降りたが、
スペイン階段の前面には鉄柵ができていた。登る時にはなかったのだが、
よく見ると地階からエレベーター式に装置されたものである。
全長30メートルはあるだろう。思いきったことをやったものだ。
この広場から赤い大きな馬車に乗り、大通りをカツカツと宿に帰った。
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