2010年10月11日月曜日

絵画のような、絵画の都フィレンツェ

アルノー河を隔て、ウフィツィ美術館とビチの美術館とが、
ポンテベッキオという古い橋の回廊で連続されている。
この橋は2階建てで、美術館が宮殿だった時の渡り廊下である。


帰途、モザイクの陳列場を見た。
色大理石を集めてよく磨かれ、絵画では得られない味を出している。
大きく精密なものは完成に2、30年もかけられたという。
しきりにこれを買えと勧められたが敬遠した。これがここの名産である。
フランス人の若いマダムにはミケランジェロの高台で写真を撮らされた。


ホテルに帰って食事の後、とても好い天気になったのでぶらぶらと散歩に出た。
アルノー河に沿って例の2階建ての橋に出る。
中ほどの空き地にブロンズの古い噴水塔があり、よく馴れた鳩がえさを漁り、
そばでは盲人がヴァイオリンを奏で、静かな景色である。
アルノー河沿いを、たくさんの人に混じって散歩する。
河の流れは静かで両岸に古色蒼然とした家屋が並び、
橋のたもとでは糸を垂れる太公望、平和な景色である。
通りかかった赤く大きな馬車を停め、再びミケランジェロの丘に登り市全体を眺めた。
白黄色の壁、赤い屋根、寺院の高いドームや尖塔、
近くの緑地にあるイタリア式のヴィラは庭も青々と夏を思わせる。
樹木の遠くに雪を頂く山々、その崖下を悠々と流れるアルノー河、
花の都フローレンス、絵画の都フィレンツェよ。

0 件のコメント:

コメントを投稿