2月22日
いよいよ今日はニューヨーク上陸の日である。
朝食後、荷物の整理をしてウェーターに渡す。頭文字の札を貼り付け、
別に税関へ提出の荷物のリストなどを作成して差し出す。
事務室ではラウンジチケットや入国税の受取証などをくれる。
船中の知人に別れの挨拶をする。上陸一切の用意は出来た。午後3時上陸とのことだ。
正午頃、すでにハドソン河へ入り左側に大陸の沿岸を望む。
次第に白壁の点々とした家屋が見えだす。昼食頃には左に砲台を間近にし、
前面には遥かに自由の女神像を通して、遠くマンハッタンのスカイスクレバーを霧の中に望む。
やがてロッジで米国官吏の調べに応じ、上陸券の下付を受け、
2時頃から世界の驚異的存在である霜柱のようにそびえ立つ大建築群を目前に、
巨船クイーンメリー号はハドソン河を静かに上る。
競い立つ高層建築、静かに移り変わる景色、人と物質の力、科学文明の局地的存在、
折からの晴天に恵まれ実に身を振るわすような感激的光景である。
0 件のコメント:
コメントを投稿