2010年7月7日水曜日

建築家、ビルヂル・ヘルバール氏を訪問

張学良のクーデターを新聞で見た。
午後9時、かねて約束していた建築局の技師で大学教授をしている
建築家のビルヂル・ヘルバール氏を私邸に訪問する。
ブダ市の静かな住宅街である。
書斎に通されてたくさんの作品や氏の発行している雑誌などを見せてくれる。
12時頃までいろいろと話した。
家族は旅行中とかで、ご自分でコーヒーをたててタバコを勧めてくれた。
ハンガリーの建築図書、自分の実施した図面や写真を見きれないほど出してくれる。
ブダペストは今、都市計画が立ち、五カ年計画で来年から着手するそうで、
すでにブダ市の一部分では政府が土地を買収し、建築物の取り壊しにかかっていた。
ここに新様式の都市を計画中で、役所から取り寄せた計画図を見せてくれた。
かなりの大計画で、特に交通関係などはよく考えられている。
五カ年では完成しないのではと思う。


ここで妙に思ったのは、面積の単位が日本の坪と同じであることだ。
見せてくれたたくさんの本の中に珍しいものがあり、
欲しそうにしたら気前よく譲ってくれ、自分の発行している雑誌も2冊ばかりくれた。
いろいろ話し込んで思わず12時を過ぎたので辞すことにした。
別際に「どうか世界に誇る満州国の建築の表現に努力してもらいたい」と言われ、
堅い握手を2度も3度もして別れた。

帰途タクシーを一流のカフェに寄せた。たくさんの客がいる。
古風なハンガリーの服装をした少年楽士が、特徴的な音楽をやっていた。
ビールを飲んで1時頃帰宿する。

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